第84回 郷土の伝統を学ぶ鷲宮中学校郷土芸能部
更新日:2019年5月31日
国指定重要無形民俗文化財の「鷲宮催馬楽神楽(わしのみやさいばらかぐら)」は、鷲宮催馬楽神楽保存会(以下、保存会)によって行われています。その鷲宮催馬楽神楽の練習を鷲宮中学校の郷土芸能部の生徒たちが、郷土への愛着心を育む教育活動として、励んでいるのをご存知でしょうか。
郷土の伝統芸能は全国的に後継者不足の課題を抱えており、鷲宮催馬楽神楽もこの課題を長年抱えてきました。そのような背景のなかで、昭和51年に鷲宮催馬楽神楽が国の重要無形民俗文化財に指定されたことを知った当時の鷲宮中学校の校長が、保存会会長に「学校教育に神楽を取り入れたい」と話をもちかけ、昭和55年4月に部の前身となる郷土芸能クラブが設立されました。郷土芸能クラブは授業中に行う必修クラブでしたが、他のクラブ活動ができないなどの理由から平成5年度に郷土芸能部と改めました。こうして課外の部活動として他の部活動との兼部ができるように配慮され、保存会を指導者として毎週1回行われています。
郷土芸能部の活動は日々の練習のほか、地域の文化祭などに積極的に出演しており、外部団体から表彰もされています。平成30年の11月3日(祝日)には一般財団法人地域伝統芸能活用センターから「地域伝統芸能奨励賞」を授与されました。この賞は「日本各地に伝わる伝統芸能の技の継承に、日頃から地道な努力を重ね、その地域の伝統芸能をになって立つと期待される、将来有望な若い新人や(中略)団体に授与する。」ことを目的に制定されています。この受賞に関連して、11月3日(祝日)と4日(日曜)に愛知県名古屋市で開催された「日本の祭りinあいち・なごや2018」で、日ごろの練習成果を披露しました。
今回受賞する賞の趣旨のとおり、実際にクラブや部からは保存会員が輩出されています。次世代の後継者の育成に繋がることから郷土芸能部の活動には期待が寄せられます。
鷲宮文化祭での披露
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