虎綱
更新日:2020年3月14日
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虎綱 将軍様の足元を支えた綱?!
虎綱の一部
元和2年(1616)、徳川家康が駿府城で亡くなり、平成27年に400回忌を迎えます。家康を祭神とする日光東照宮では、400年式年大祭が催されるなど、各地で家康の顕彰事業が実施されています。
江戸時代、徳川将軍家では、祖である家康の命日4月17日に日光東照宮を参拝しました。この日光社参は、2代将軍徳川秀忠から12代将軍徳川家慶まで、計19回実施されました。日光社参では、日光御成道を通り、幸手宿で日光道中と合流し、栗橋宿で利根川を渡りました。利根川では架橋が禁じられていたため、通常は渡船(房川渡し)が利用されていましたが、将軍渡河の際には船を並べた臨時の橋「船橋」が設けられました。展示室1(常設展示)の近世コーナーでは、最後の日光社参となる、天保14年(1843)の船橋に使用された「虎綱」が展示されています。
虎綱は、船橋を支えるための綱で、削いだ檜を撚り合わせて作られました。天保14年の船橋を描いた絵図には、利根川上流から張られた2~3本の虎綱が確認されます。船橋には、石俵や碇などで固定された高瀬船が51艘並べられ、その上に行桁→敷丸太→麁朶→ねこだ筵→敷砂が置かれ、その上を将軍一行が通過しました。この船橋を支えた虎綱は、時代によって異なるものの、天保14年には長さ230間(約418.1m)の虎綱が使用されました。展示されている虎綱はこの一部です。
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