男女共同参画に関する国際的な取り組み
ジェンダー・ギャップ指数(GGI)とは
世界経済フォーラム(WEF)は2024年6月12日に世界男女格差報告書(Global Gender Gap Report)の2024年版を発表しました。
ジェンダー・ギャップ指数(GGI)とは、この報告書において、各国の男女格差を「経済」「教育」「健康」「政治」の4分野で評価しており、国ごとのジェンダー平等の達成度を指数にしています。「0」が完全不平等、「1」が完全平等を示しています。この数字が「0」に近いほど男女格差が大きく、数字が「1」に近いほど男女格差が小さく、男女共同参画が進んでいると言えます。
日本のジェンダーギャップ指数の状況
世界男女格差報告書の2024年版によると、日本のジェンダー・ギャップ指数は146カ国中118位(昨年比プラス7位)です。
分野ごとの日本の順位を見ると、経済参画が120位(前年比プラス3位)、政治参画が113位(前年比プラス25位)、教育が72位(前年比マイナス25位)、健康が58位(前年比プラス1位)となっています。
前年の報告と比べ、順位は改善傾向にありますが、日本は経済参画と政治参画の順位が低く、その中でも「女性議員比率」や「女性管理職の割合」が特に順位が低くなっています。
過去10年の日本の順位を見ると、2015年は101位でしたが、その後徐々に順位が下がり続けています。しかし、ジェンダー・ギャップ指数の値を見ると、10年前と比べてもほぼ横ばいであるため、日本は諸外国から大きく遅れをとっていることがわかります。

日本とジェンダーギャップ指数上位10か国との比較
順位 |
国 |
値 |
前年比(値) |
---|---|---|---|
1 |
アイスランド |
0.935ポイント |
プラス0.023 |
2 |
フィンランド |
0.875ポイント |
プラス0.012 |
3 |
ノルウェー |
0.875ポイント |
マイナス0.004 |
4 |
ニュージーランド |
0.835ポイント |
マイナス0.021 |
5 |
スウェーデン |
0.816ポイント |
プラス0.001 |
6 |
ニカラグア |
0.811ポイント |
0 |
7 |
ドイツ |
0.810ポイント |
マイナス0.005 |
8 |
ナミビア |
0.805ポイント |
プラス0.003 |
9 |
アイルランド |
0.802ポイント |
プラス0.007 |
10 |
スペイン |
0.798ポイント |
プラス0.007 |
~ |
~ |
~ |
~ |
125 |
日本 |
0.663ポイント |
プラス0.016 |
※世界経済フォーラム「Global Gender Gap Report(2024)」より作成
久喜市の状況
久喜市では、女性議員の割合が令和4年に30%を達成しました。これは、令和6年11月時点の国会議員の女性議員の割合が15.7%(※)であることを考えると、久喜市は女性の意見が反映されやすい環境が整っていると言えます。
一方で、雇用体系は、令和2年国勢調査の結果、女性の正規雇用40.5%に対し、非正規雇用は59.5%でした。男性は、正規雇用78.6%、非正規雇用21.4%であるため、男性と比較すると、女性は非正規雇用の割合が非常に高くなっています。
また、女性の非正規雇用の割合は、全国52%、埼玉県55.6%であり、久喜市は全国や埼玉県と比べても高い割合です。
(※)衆議院の女性議員比率
男女共同参画の国際的な取組み
ジェンダーギャップ指数と男女共同参画
男女格差を示すジェンダーギャップ指数と男女共同参画は密接に関係しています。
男女共同参画社会の実現には、あらゆる分野での男女格差を無くさなければなりません。
そこで、男女格差を示すジェンダーギャップ指数を見ると、日本では政治と経済の分野で男女格差が大きいことが分かります。
昨年より改善されたものの、政治が「0.118」、経済が「0.568」という数値を示していますので、完全平等の「1」に程遠い数値となっています。
一方で、ジェンダーギャップ指数14年連続1位のアイスランドは、政治が「0.972」で世界1位、経済が「0.815」で世界14位ですので、政治や経済の分野において、日本より男女格差が小さく、男女共同参画が進んでいると言えます。
|
アイスランド(1位) |
日本(118位) |
---|---|---|
経済 |
7位 |
120位 |
教育 |
79位 |
72位 |
健康 |
124位 |
58位 |
政治 |
1位 |
113位 |
※世界経済フォーラム(WEF)「Global Gender Gap Report」(世界男女格差報告書)2024年版より
アイスランドの取組み
アイスランドの特色
アイスランドがジェンダーギャップ指数1位である理由について、ここでは3つの取組みを紹介します。
1つ目は、クオータ制の導入です。
アイスランドでは、賃金格差や性別役割分担の是正に取り組み続ける中で、2010年にクオータ制(割り当て制)を導入しました。このクオータ制では、企業役員や国会議員は男女共に40パーセントを下回ってはいけないと定めています。
これにより、国会議員の5割近くが女性になりました。
2つ目は、世界初の男女の賃金格差を違法とする法律の施行です。
アイスランドでは、2018年に、同じ仕事をする男女に対して同額の賃金が支払われていることを雇用主が証明しなければならないと定めた男女同一賃金証明法ができました。この法律は世界初の男女の賃金格差を違法とする法律であり、違反した場合は、罰金が科せられます。
日本でも2022年7月8日の女性活躍推進法に関する制度改正により、常時雇用する労働者が301人以上の事業主を対象として、「男女の賃金の差異」が情報公表の必須項目になりました。
3つ目は、育休制度の充実です。
アイスランドでは育休期間について、母親6か月、父親6か月、父母共有6週間を取得でき、この期間の給与の8割は政府から支給されます。日本では、父親の育児休暇が取りにくい風土が残っているのに対し、アイスランドでは夫婦どちらとも育児休暇を取るという風土になっています。


男女共同参画社会の実現を目指して
日本のジェンダーギャップ指数は、146か国中118位と大変低い順位で、特に経済(120位)と政治(113位)の順位が低く、経済や政治において「女性の力」を活かしきれていないとも言えます。
「女性の力」を発揮し、性別に関わらず誰もが活躍できることが、社会の活性化に繋がっていくと考えれらます。
皆さんも男女共同参画社会を実現するために、自分の身の回りのことからでも取組んでみてください。まずは、性別に基づく固定的役割分担意識※1や無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)※2を無くしていくことから取組んでみませんか。
補足
男女共同参画に関する国際的な指数
男女共同参画に関する国際的な指数には、世界経済フォーラム(WEF)が発表しているジェンダーギャップ指数(GGI)以外に、国連開発計画(UNDP)が発表しているジェンダー開発指数(GDI)とジェンダー不平等指数(GII)があります。
ジェンダー開発指数(GDI)
人間開発の3つの基本的な側面である健康、知識、生活水準における女性と男性の格差を測定し、人間開発の成果におけるジェンダー不平等を表している。日本の順位:193か国中92位(2024年3月13日発表)
ジェンダー不平等指数(GII)
リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)、エンパワー面と(社会的、経済的、社会的に力をつけること)、労働市場への参加の3つの側面における女性と男性の間の不平等による潜在的な人間開発の損失を映し出す指標。値は、0(女性と男性が完全に平等な場合)から1(すべての側面において、男女の一方が他方より不利な状況に置かれている場合)の間の数字で表される。日本の順位:193か国中22位(2024年3月13日発表)
参考
- ※1固定的性別役割分担意識 性別を問わず、個人の能力等によって役割の分担を決めることが適当であるにもかかわらず、「男は仕事、女は家庭」のように、男性、女性という性別を理由として、役割を固定的に分ける考え方のことです。
- ※2無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス) 自分自身では気づいていない「無意識の偏ったものの見方」のことです。その人の過去の経験や知識などにより、何気ない発言や行動として現れます。
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男女共同参画情報紙「そよかぜ」
男女共同参画情報紙「そよかぜ」第14号(令和6年3月発行)で、ジェンダーギャップについて掲載しています。 -
(厚生労働省)男女間の賃金格差解消に向けて(外部リンク)
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(厚生労働省)令和6年度版厚生労働省白書(外部リンク)
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(男女共同参画局)男女共同参画に関する国際的な指数(外部リンク)
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(内閣府)女性活躍・男女共同参画の現状と課題(外部リンク)
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