外来種とは

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ページ番号1004309  更新日 2025年2月21日

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外来種とは、もともとこの地域にいない生物が、ほかの地域から人為的に持ち込まれた生物のことを指します。現在、日本に生息する外国原産の外来種は約2,000種に達しています。
また、外来種のなかで、生態系等への被害を及ぼしている又はそのおそれがあるものについては、環境省・農林水産省が「生態系被害防止外来種リスト(約430種)」を作成し、被害等の防止を図っています。
さらに、生態系等への被害を及ぼしている又はそのおそれがあるものの中で、「外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)」で指定されたものを特定外来生物と呼び、約140種の動植物が指定を受けています。

特定外来生物とは

明治時代以降に日本に入り込んだ外来生物のうち、外来生物法により、生態系などに被害を及ぼすものとして指定された生物です。
外来生物法では、特定外来生物に指定された生物を飼育・栽培・保管・運搬・販売・譲渡・輸入・野外に放つなどを原則禁止しており、違反すると罰則があります。

外来種の問題点

外来種が引き起こす問題
捕食 もともとそこに生息していた動物や植物を食べてしまいます。 アライグマ、ブラックバスなど
競合 同じような食物や生息環境を持っている在来の生物から、それを奪い、駆逐してしまいます。 オオキンケイギク、アメリカオニアザミなど
交雑 近縁の種同士で交配が起こり、雑種が生まれていしまいます(遺伝子の汚染)。また、種としての純血と、病気などに対する抗体が失われるおそれがあります。 タイリクバラタナゴ、セイヨウタンポポなど
感染 それまでその場所に存在しなかった他の地域の病気や寄生性の生物を持ち込む可能性があります。 アライグマ、ネッタイシマカなど
どのような影響が考えられるか
生態系への影響 在来の野生生物の減少や絶滅、地域の植生の変化などを引き起こします。
人の生命・身体への影響 本来その地域や国に存在しなかった病気の発症と感染。
農林水産業への影響 野菜や木材などの質や生産量の低下。漁獲量の減少。

外来種被害防止のために

外来種被害を予防するために、環境省では『外来種被害予防三原則』を提唱しています。

外来種被害予防三原則
入れない 悪影響を及ぼすおそれのある外来種を自然分布域から非分布域へ「入れない」。
捨てない 飼養・栽培している外来種を適切に管理し、「捨てない」(逃がさない・放さない・逸出させないことを含みます)。
拡げない 既に野外にいる外来種を他地域に「拡げない」(増やさないことを含みます)。

注意が必要な外来種

〈動物〉animalia

1.アカボシゴマダラ(特定外来生物)

写真:アカボシゴマダラ

学名
Hestina assimilis
分類
昆虫綱 チョウ目 タテハチョウ科 アカボシゴマダラ属
原産地
ユーラシア大陸東部及び周辺島嶼
侵入地
日本では、1995年に埼玉県で初めて確認されました。その後、目撃が散見され、現在では関東の全域に定着していると考えられ、その周辺県でも目撃情報があります。移入は放蝶ゲリラによるものとも考えられています。
特徴

体長は40から53ミリメートル、黒地の翅に白の斑紋があり白黒の縞模様に見えます。孵化時期により外見が異なり、春型は黒色部分が少なく全体的に白く見え、夏型は後ろ翅の後部に赤い斑紋を持ちます。

生態
繁殖期は5月から10月となり、少なくとも年3回発生時期があります。繁殖力が強く在来の蝶の生息場所や飼を奪うおそれがあります。

2.アカミミガメ(条件付き特定外来生物) ※特にミシシッピアカミミガメ

写真:アカミミガメ(ミシシッピアカミミガメ)

学名
Trachemys scripta elegans
分類
爬虫綱 カメ目 ヌマガメ科 アカミミガメ属
原産地
アメリカ合衆国南部からメキシコ北東部の国境地帯
侵入地
日本には、1950年代にアメリカからの輸入が始まり、1960年代からは野外での生息が確認されています。現在では主要な島嶼部を含む日本全国で定着が確認されています。
特徴
体長は最大で28センチメートル、ゆるやかなドーム状で、背甲には弱い1本の隆条がある.背甲の後縁には弱い鋸歯がある.頭部の両側に橙赤色の斑紋が目立つ。雄はしばしば黒化し、全身がまっ黒になる。
生態
多様な水域、底質が柔らかく、水生植物が繁茂する、日光浴に適した陸場の多い穏やかな流れを特に好みます。淡水カメ類との飼料生物の競合や水動植物の補色により生態系を損なうおそれがあります。

3.アメリカザリガニ(条件付き特定外来生物)

写真:アメリカザリガニ

学名
Procambarus clarkiiProcambarus clarkii
分類
甲殻綱 十脚目 アメリカザリガニ科 アメリカザリガニ属
原産地
米国南部、ミシシッピ川河口周辺の湿地
侵入地
日本には、1927年に食用ウシガエル養殖用の餌としてアメリカ、ニューオリンズの業者から輸入されました。その後養殖場から脱走した個体が繁殖していき、現在では全国に定着しています。
特徴
体長10から15センチメートル程度、若齢個体は全体が淡褐色から黄褐色、成熟した個体は赤色から赤褐色をしています。大きなハサミになっている前脚を有しています。
生態
野外に生息する個体の寿命は12カ月未満程度で、湿地、水田やその周辺に生息します。高水温・低酸素・水質汚染に耐性を持ち、劣悪な水環境であっても定着し、増殖します。水草や水中生物などを食べることによる生態系の破壊や水質の悪化のおそれがあります。

4.アライグマ(特定外来生物)

写真:アライグマ

学名
Procyon lotor
分類
哺乳網 食肉目 アライグマ科 アライグマ属
原産地
北米から中米
侵入地
日本では全国的に分布しています。1960年頃に愛知県犬山市の動物園から脱走したアライグマが野生化したのがはじまりと考えられています。
特徴
頭胴長40から60センチメートル、尾長20から40センチメートル、体重4から10キログラムで灰褐色の毛色をもち、目の周りから頬にかけて黒い斑紋があります。尾には4から10本ほどの黒い横縞があるのが特徴です。
生態
夜行性、単独性であり、行動圏は1から3キロメートルの範囲です。なわばりは持たず、泳ぎや木登りが得意で立体的な行動をとります。食性は雑食性で、夏は動物質、秋は植物質を多く摂取します。環境適応力と繁殖力が高く、全国的に広まった大きな要因となっています。

5.ウシガエル(特定外来生物)

写真:ウシガエル

学名
Rana catesbeianaRana catesbeiana
分類
両生綱 無尾目 アカガエル科 アメリカアカガエル属
原産地
アメリカ合衆国東部・中部、カナダ南東部
侵入地
日本には、1918年にアメリカ、ニューオリンズの業者から食用として輸入されました。その後も国内外での移動が行われ、その過程で脱走した個体が繁殖していき、現在では全国に定着しています。
特徴
体長は11センチメートルから18センチメートル、体色は緑色から褐色まで様々で、虎斑模様が入る個体が多く見られます。また、夜行性で「ウオーウオー」という太い鳴き声が特徴的です。
生態
河川や池沼などの水辺で通年で確認されます。肉食性で、口に入る大きさの生物は何でも食べる傾向があり、繁殖力も強いことから、在来生物の捕食や他生物との飼料生物の競合で生態系を損なうおそれがあります。

6.カミツキガメ(特定外来生物)

写真:カミツキガメ

学名
Chelydra serpentina
分類

爬虫綱 カメ目 カミツキガメ科 カミツキガメ属

原産地
カナダからエクアドルにかけてのアメリカ大陸
侵入地
日本では、1960年代にアメリカから愛玩用として輸入されたものが遺棄され、繁殖したと考えられています。千葉県印旛沼付近に定着しているとされる他、全国的に目撃が確認されています。
特徴
体長は最大で50センチメートル、体重は最大で30キログラムにもなる大型のカメです。首が長く伸び頭が大きいこと、尻尾は長く突起があること、甲羅の後部がギザギザとしていることや爪が鋭いことなどが特徴です。
生態
河川・湖沼・水路・湿地などの水辺に生息しています。基本的には夜行性で、水中で生活していますが、繁殖期の5月から9月に陸に上がっている間は攻撃性が高く、顎の力が強いため、人体を噛み千切られるおそれがあります。また、在来生物の捕食や他生物との飼料生物の競合で生態系を損なうおそれがあります。

7.クビアカツヤカミキリ(特定外来生物)

写真:クビアカツヤカミキリ

学名
Aromia bungii
分類

昆虫網 コウチュウ目 カミキリムシ科 ジャコウカミキリ属

原産地
南米
侵入地
日本では、2012年に愛知県で最初に発見され、以降各都府県へと生息域が拡大しています。完全な防除は難しく、現在ではいくつかの都府県にて既に定着していると考えられます。
特徴
体長22から38ミリメートル、体全体は光沢のある黒色前胸背板は赤色で側面に頑丈なとげ状の瘤を一対もちます。雄の触角は雌よりも長く、体長の2倍近くあります。 また、海外では前胸背板が黒色の個体も確認されています。
生態

幼虫の時期に、サクラ、ウメ、モモ、ナシなどのバラ科樹木の内部を食い荒らし、場合によっては寄生した樹木を枯死させます。1から3年1化性の幼虫で、樹木内部で成長し、サナギとなり、6月から7月に成虫として発生します。繁殖力が非常に強く、1匹の雌は一度に100から300個程の卵を産むことが確認されています。

8.セアカゴケグモ(特定外来生物)

写真:セアカゴケグモ

学名
Latrodectus hasselti
分類

クモ綱 クモ目 ヒメグモ科 ゴケグモ属

原産地
オーストラリアと考えられている。
侵入地
日本では、1995年に大阪府高石市で初めて確認され、以降殆ど全国で確認されています。一部の県では定着も確認されています。
特徴
雌の体長は7から10ミリメートル、雄は4から5ミリメートルでどちらも腹部に赤い砂時計上の模様を持ちます。また、雌のみ人体に有害な神経毒を有します。
生態

成虫は通年で確認されており、繁殖は真夏に行われるとされています。性格は温厚で攻撃性はありませんが、雌は牙に神経毒を有し、噛まれると最悪の場合死亡する恐れがあります。

(日本国内での死亡例は報告されていません)

9.ツヤハダゴマダラカミキリ(特定外来生物)

写真:ツヤハダゴマダラカミキリ

学名
Anoplophora glabripennis
分類

昆虫綱 コウチュウ目 カミキリムシ科 ゴマダラカミキリ属

原産地

大陸中国(香港含む)から朝鮮半島

侵入地
日本では2002年に神奈川県横浜市に出現したが2004年9月までに防除されました。その後連続的な確認はされておりませんでしたが、2021年に兵庫県神戸市六甲アイランドで定着が確認され、以降生息域が拡大しています。
特徴
体長20から35ミリメートル、体全体は光沢のある黒色で、上翅に不規則な白色から青色の斑紋を持っています。また、在来のゴマダラカミキリと酷似しています。
生態

成虫は5月から10月に出現し、雌は樹木に穴を開けて産卵します。孵化した幼虫は、トチノキ、カツラ、アキニレなど様々な樹木の内部を食い荒らし、樹木を枯死させるおそれがあります。

10.ヒアリ(特定外来生物)

写真:ヒアリ

学名
Solenopsis invicta
分類
昆虫網 ハチ目 アリ科 トフシアリ属
原産地
南米
侵入地
平成29年5月26日に兵庫県尼崎市で中国・広東省広州市の南沙港から出航した貨物船内のコンテナの内部で初めて確認されました。現在において国内での定着は確認されておりません。
特徴
体長2.5ミリメートルから6ミリメートル、体色は茶褐色で腹部が暗色です。働きアリは多型を示し、大きさに連続的なばらつきがあります。腹部の末端には毒針があり、刺されると火傷のような激しい痛みを生じ、アレルギー反応(アナフィラキシーショック)によって命の危険があります。
生態

亜熱帯から暖温帯に生息し、草地などの開けた環境を好みます。攻撃性が強く、巣などが刺激された場合は、多数のアリが一斉に攻撃してくるおそれがあります。食性は雑食性で節足動物、小型脊柱動物、樹液、花蜜等をエサとしています。アメリカでは公園で多く確認されており、縁石沿いを好んで巣を作る習性も確認されています。

11.マスクラット

写真:マスクラット

学名
Ondatra zibethicus
分類
哺乳綱 ネズミ目 ネズミ科 マスクラット属
原産地
北米
侵入地
日本には、戦前に航空機パイロットの毛皮用として輸入され、養殖・飼育していたが、戦後野外に放たれ、江戸川を中心に野生化、増殖した。
特徴

一般的に黒、黒褐色または茶色の短く密な毛が生えている。また後ろ足には細かい毛が密生しており、反対に尾には殆ど毛がない。

体長は約30センチメートルで尾長は約20センチメートル程度。

生態

河川や湿地、沼地などに生息しており、水面に巣を作る。水生植物の食害により生体系を損なうおそれがあります。また、国外では堤防を決壊させたという被害も報告されています。

〈植物〉plantae

自宅の敷地内などで外来植物を見つけた場合は、駆除のご協力をお願いします。

1.アメリカオニアザミ

写真:アメリカオニアザミ

学名
Cirsium vulgare
分類
双子葉植物綱 キク目 キク科 アザミ属
原産地
ヨーロッパ
侵入地
日本では1960年代に北海道で確認され、 北海道から四国に分布しています。南北アメリカ、アフリカ南部、オーストリアでも外来種として定着しています。
特徴

高さ50から150センチメートル程度の越年草または短命な多年生草本で、茎葉に鋭い棘を持っています。花期は7月から10月頃です。

生態

路傍、河川敷、畑地などに生育します。繁殖力が強く在来の野草の生息場所を奪うおそれがあります。

2.アレチウリ(特定外来生物)

写真:アレチウリ

学名
Sicyos angulatus
分類
双子葉植物綱 ウリ目 ウリ科 アレチウリ属
原産地
北アメリカ
侵入地
日本では、1952年に静岡県清水港で確認され、ほぼ全国に分布しています。南アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセアニアでも外来種として定着しています。
特徴

長さ数メートルから十数メートル程度のつるを伸ばす一年生草本で、黄白色の花をつけます。花期は8月から10月頃です。土壌や樹木、電柱等を覆うように繁殖します。

生態

路傍、河川敷や畑地等の日当たりも土壌環境も良い場所に生息します。繁殖力が強く在来の野草の生息場所を奪うおそれがあります。

3.オオカワヂシャ(特定外来生物)

写真:オオカワヂシャ

学名
Veronica anagallis-aquatica
分類
双子葉植物綱 シソ目 オオバコ科 クワガタソウ属
原産地
ヨーロッパからアジア北部
侵入地
日本では、1867年の神奈川県での目撃記録が最初となっています。現在の分布等については不明です。
特徴
高さ30センチメートルから1メートル程度の多年生草本で、淡紫色から白色の花を多数つけます。花期は4月から9月頃です。
生態
水路、河川、湿地等の日当たりの良い水辺に生息します。在来の野草の生息場所を奪うおそれがあります。また、在来の近縁種と交雑し遺伝的錯乱を起こすおそれがあります。

4.オオキンケイギク(特定外来生物)

写真:4.オオキンケイギク

学名
Veronica anagallis-aquatica
分類
双子葉植物綱 シソ目 オオバコ科 クワガタソウ属
原産地
ヨーロッパからアジア北部
侵入地
日本では、1867年の神奈川県での目撃記録が最初となっています。現在の分布等については不明です。
特徴
高さ30センチメートルから1メートル程度の多年生草本で、淡紫色から白色の花を多数つけます。花期は4月から9月頃です。
生態
水路、河川、湿地等の日当たりの良い水辺に生息します。在来の野草の生息場所を奪うおそれがあります。また、在来の近縁種と交雑し遺伝的錯乱を起こすおそれがあります。

5.オオフサモ(特定外来生物)

写真:オオフサモ

学名
Myriophyllum aquaticum
分類
双子葉植物綱 ユキノシタ目 アリノトウグサ科 フサモ属
原産地
ドイツ
侵入地
日本では、1920年頃に兵庫県須磨寺の池で確認され、ほぼ全国に分布しています。北アメリカ,南ヨーロッパ,アフリカ,アジア,オセアニアにでも外来種として分布しています。
特徴
全高1メートル程度の多年生の抽水植物で、10センチメートルから30センチメートル程の地上茎を水面から出します。種子を持たず、千切れた茎の断片などから再生するように繁殖し、水面を覆います。
生態
池沼,溜池,河川,水路などに生育します。繁殖力が強く在来の水草の生息場所を奪うおそれがある他、水質の悪化、水流阻害を引き起こすおそれがあります。

6.オオブタクサ

写真:オオブタクサ

学名
Ambrosia trifida
分類
双子葉植物綱 キク目 キク科 ブタクサ属
原産地
北アメリカ
侵入地
日本には、1952年に静岡県清水港で初めて確認され、戦後に生息域を伸ばし、現在では沖縄を含む殆ど全国に定着しています。
特徴
高さ50センチメートルから最大で3メートル程になる一年生草本で、7月から9月にかけて細長い穂状の花をつけます。この花が花粉症の原因となるブタクサ花粉を飛散させています。茎は分岐しながら成長し、掌状の大きな葉をつけます。
生態

河川敷や農地など比較的土壌のよい土地で更に湿った所に生息します。繁殖力が多少強く、在来生物の生息場所を奪うおそれがあります。また、花がつくと花粉を大量に散布し、花粉症による健康被害をもたらします。

コラム

ブタクサという名前を聞くと、花粉症のイメージが強く、なんとなく黄色い花をつけているような姿を思い浮かべる方も多いと思いますが、実際には全体が緑色の地味な見た目をしています。

上記のイメージから、下記のセイタカアワダチソウと勘違いされることもありますが、あちらは花粉を飛ばしませんので、花粉症の方はこちらの緑の植物にご注意ください。
また、ブサクサとの関係ですが、形態に多少の違いはありますが似偏った性質を持ます。背丈が大きく日光を遮ることからオオブタクサの方が勢力は優勢です。
久喜市内においては、見た目が地味ということもありますが、目立った繁茂は確認されておりません。

7.セイタカアワダチソウ

写真:セイタカアワダチソウ

学名
solidago altissima
分類
双子葉植物綱 キク目 キク科 アキノキリンソウ属
原産地
北アメリカ
侵入地
日本には、1900年代頃に観賞用や蜜源として輸入されました。その後、戦後に分布が拡大し、現在では殆ど全国に定着しています。
特徴
高さ1メートルから最大で4.5メートル程になる多年生草本で、8月末から11月頃に濃黄色の花を付けます。下の方では枝分かれが殆どなく、まっすぐ伸びた茎の先で花序は円錐形に伸びます。
生態
河川敷や農地等比較的土壌環境のよい場所に生息しています。多少繁殖力が強く、在来植物の生息場所を奪うおそれがあります。
一方で蜂蜜の供給源や鳥類の生息場所として機能している側面もあります。
コラム

この植物を見て、ブタクサだと勘違いされることも多いですが、二つの植物を見比べると容易に区別が可能です。

尚、こちらは黄色くふわふわとした花をつけますが、花粉を飛ばすことはなく、花粉症による人体への健康被害は確認されておりません。
その他の特徴として、植物の成長を阻害するアロレパシーという現象を引き起こすことが知られていますが、実はその影響はあまり強くなく、自然環境では然程機能しないようです。

元々、観賞用植物だったということもあり、秋の雑草たちの中で一際目立つ様相です。久喜市内において、秋から冬にかけて背丈の高い黄色い花を見かけたら殆どセイタカアワダチソウと考えてよいでしょう。

8.ナガミヒナゲシ

写真:ナガミヒナゲシ

学名
Paoaver dubium
分類
双子葉植物 キンポウゲ目 ケシ科 ケシ属
原産地
ヨーロッパ地中海沿岸
侵入地
日本では1960年代に東京で確認され、 全国に分布しています。南北アメリカ、アジア、北アフリカ、オーストリアでも外来種として定着しています。
特徴
高さ20から60センチメートル程度の一年草で、赤から朱赤色の花を咲かせます。 花期は4月から5月頃です。
生態
路傍、河川敷、畑地などに生育します。繁殖力が強く、周辺の植物の生育を妨げる物質を根や葉から放出する(アレロパシー)ことから、在来の野草の生息場所を奪うおそれがあります。

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