第21回 西大輪の獅子舞(にしおおわのししまい)
更新日:2018年7月25日
田の緑が色鮮やかになるこの時期は、市内のあちらこちらで笛や太鼓の音が鳴り響き、祭りの季節の到来を告げます。
鷲宮地区の西大輪神社では、平成25年7月28日(日曜)に、約300年前から伝えられる獅子舞が行われます。
この獅子舞は、五穀豊穣(ごこくほうじょう)・病魔退散(びょうまたいさん)・悪病除(あくびょうよけ)を祈念し、村の辻々(つじつじ)を清めるように行われます。かつては7月24日に村内の各神社仏閣や村の境、25日に民家の庭で舞われていました。現在は、毎年7月25日に近い日曜日に、西大輪神社・雷電社(らいでんしゃ)・稲荷(いなり)社・胡禄(ころく)社・金比羅(こんぴら)社などで舞うとともに村回りを行っています。
県内の獅子舞の多くは秋に行われますが、埼玉県東部地域では夏に行われることが多いようです。これは、農作業が一段落する7月は祭りを行いやすく、また、この時期は疫病(えきびょう)がはやりやすいため、疫病除けの願いを込めて獅子舞を行うと考えられています。
獅子は、大獅子(おおじし)・中獅子(なかじし)・女獅子(めじし)からなり、ほかに笛方・歌方・道化(どうけ)・万灯(まんどう)の諸役があります。曲目は、門掛(もんがかり)・すりこみ・もんぜん・花・弓・橋掛(はしがかり)・女獅子隠しとよばれるものなどがあり、勇壮な舞です。
西大輪の獅子舞は、貴重な民俗芸能として、昭和52年(1977)7月18日に旧鷲宮町の指定文化財に指定されています(現在は市指定文化財)。
なお、獅子舞は竹で作った簓(ささら)という楽器を使うことから、地元では親しみを込めて「ささら」と呼ばれることが多いようです。一度、市内に残る郷土芸能に触れてみてはいかがですか。
西大輪の獅子舞
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